船の夢
こがれこがれて逢ふ瀬は苦労、楽しむ中に何のその。
人目づつみのあらばこそ。
嬉しい世界に住み馴れて、流れ渡りの船のうち、それも浮世ぞ、帰るにもしかじと鳴きてほととぎす。
風は涼しき
作曲:菊岡検校
筝手付け:八重崎検校
作詞:酒井某
三絃:本調子
筝:半雲井調子→平調子→半雲井調子
菊岡検校の作曲を八重崎検校が移調して筝の手付けをしたもの。
名曲中の名曲。
三絃の4⇄6、三⇄四の推移が特徴的。
三絃の手事の中散しではなかなかの高ツボが現れて苦戦しますね・・・なのに何度も弾いてみたくなるフレーズの連続です。
筝も興味深い手が続いて飽きません。
掛け合いは前歌から緊張感のあるものが続いて楽しいです。
これを一人で練習していると
「なんか休みの多い曲やな」
ってなるみたいね。
実際、わたしが一人パート練習をしているのを通りがかりに耳にされた方が、
「あんなに休みの多い曲で楽しいの?」という趣旨の質問をなさったことがある。
休みが多いから、
手が少ないから、
つまらないのでは決してないです。
手が細かく動くに越したことはないですよ。
わたしはそんな細かいことはできないから細かいことができる人は羨ましい。
掛け合いで休んでいるように感じられるパートは、その間、相手の呼吸を読んでいます。
だから実は余白が一番、難しい。
今から思うと、
その余白を、練習とはいえ、聴かせることができない演奏をしていたんですね。
きっちり相手のパートを心で歌いながら演奏すれば、
聞いている人にその実際には聞こえないはずのその部分も響くものなので。
さて、
記録によると10年前に習った曲のようです。
当時の自分はちゃんと弾けていなかったと思います。
そして、
今でも弾けていないです。
遠の朝廷2
武雄神社の次はお昼ご飯を挟んでこちら↓
「観音力カード」の作画担当の作家さんのギャラリーにお邪魔しました。
有田焼の技法を独自に進化させた陶彩画で描かれた仏様、神様、聖なる動物、お花たち。
美しい、
ただただ、美しい。
技術もモチーフも完璧。
それは間違いのないことなんだけれども、
いつもいろんな作家さんの作品に触れた時の「be excited」とはちょっと違う感覚。
個人的には絵画には作家の「病」が表現されていてほしいのね。
その人固有の、唯一無二の「病」が見たい。
そして己の「病」を作品として昇華できるならそれは最上の幸せだと思うの。
本来は見えないその人の「病」を可視化できる才能と努力がなせる技に痺れる。
人の「病」とは人ゆえの不完全さを表現したもの。
私はその人間の人間たる不完全さを目撃したい・・・これはホメオパシーを勉強している時と同じ感覚。
だから、仏様とか神様とか龍とかの綺麗な作品は変態な私には美しすぎたのです。
様々な神様や仏様が印刷されたミュージアムグッズを前に、
「どれが気になる?」と尋ねられた時、
その中には私が親近感をおぼえるものがないことに気づいた。
ギャラリーで一番わたしの目を引いたのは、
抽象画のような陶板でした。
へそまがりだね〜。
さてさて、
私は私の「病」をモロ出しにするために石垣を取材する。
これは武雄神社の石垣。
いい石でした。
次に連れて行ってもらったのは水天宮。
平家の匂いの強い神社。
平家にシンパシーを感じるわたしには大好物な創建由来。
水の神様が向かって左手奥にお祀りされています。
ご神域にはたくさんの椿の木が植えられていて椿好きのわたしは品種の書かれた札にいちいち興奮しました。
この日最後の神社は高良神社。
山を少し登ったところにあるので市街地を一望できます。
ただいま改築中でした。
立派な楼門と拝殿ができるようですよ。
遠の朝廷1
急に決まった九州旅行へGo!
「博多駅に午前10時集合」
「楽器、持ってきてよ」
それだけの情報で始まった旅行でした。
とりあえず、出張パックをネットで予約。
そういえば、博多は初めてですね〜。
「すんごい都会」というイメージがあります。
今回の目的は都会とは無縁で、
どうやらひたすら神社を巡る模様。
参加者さんとはほとんどが初対面。
ストーカー的にブログの読者になっていて、
勝手に知り合い状態の方はいらっしゃいましたが・・・変態炸裂。
最初の目的地は佐賀県の武雄神社。
高速のI.C.の名前にいちいち萌えました・・・「大野城」「水城」「吉野ヶ里」「板付」などなど。
だいたい、
「太宰府」って地名が未だに生きているだけで興奮するもんな〜。
遠の朝廷だよ、鎮西探題だよ。
萌え萌えだよ。
さて、
福岡と佐賀の鳥居はちょっぴりずんぐりむっくり。
石の文化の影響が強いからかな。
継体21(527)の磐井の乱では畿内とは異なる石の文化に大和政権側の人たちは面食らったとかなんとか・・・。
メインはこちら、
武雄の大楠でした。
表示によると樹齢3000年。
「楽器持ってきてよ」の理由はここ。
壱越調の蘭陵王を半帖まで・・・あまり長いのも聞きなれない人には辛いかな、と思って。
吹き始めは緊張して手がプルプル震えていたけれども、
だんだんと調子が上がってきて最後のほうは楽しくなっていました。
もともと遠鳴りする楽器なので屋外で吹くのはとても気持ちがいい。
おまけに周囲が竹林だから菅から出る音と竹が共鳴しているのが感じられて、これまたいい感じ。
よくよく考えるとすごいことなんだよね・・・御神木を前に一緒にいた人たちは総勢16人。
貴重な経験だったと今更じわじわ来ています。
夜は博多で有名な鶏皮のお店へ。
これが鶏皮なんだって!
仕込みに時間がかかるらしいです。
お酒が進む味や〜。
この日は武雄神社の他にもお参りしましたが、
それはまた後ほど。
偏見なき観察者(努力目標)
ホメオパシーを確立したサミュエル・ハーネマンが医師に求めたものの一つに、
「偏見なき観察者の視点」
があります。
人間自体が「偏り」あってこその存在だと思うので、
この境地に達することは困難ですが、
そこを意図して目指す姿勢を保つことには十分な意義があるかと思います。
明暗
高い低い
そういうのを常に考えている絵画制作は人間らしい営為なんじゃないかな。
久しぶりの先生(絵画)のギャラリーの企画展に仕事の後出かけました。
描く対象を超えてコンセプトが伝わってくる作品ばかりでただただ、圧倒されました。
時間も終わりの方だったので先生と二人になったのでお話しする時間ができましたよ。
展示の内容から自分たちの周囲で今起きていることなんかも。
私は数年前までかなり集中的に家庭教師の仕事をしていました。
短期長期も含めて指導生徒数は3年で20人くらい。
その合間に筝のクラブ指導とグループ指導で20人くらいを数年間。
教師を心底嫌いながらもなぜか教える仕事をしているという、
わかりやすいポラリティー。
そういう背景からか、先生の目下の懸案について話す状況になりまして・・・
私の意見は先生のそれとは全く正反対、あるいは異質らしいのです。
だから、
意見を聞きたい、と。
うーん、、
そういう先生のキャパの大きさに私は感服するな。
私はとても心が狭い自覚があるので、
自分の意見と異質なもの、とりわけ反対意見を耳にするとしばしば感情反応しちゃう。
これだと大事な情報もインプット量が半減するよね〜。
だから、
偏見なき観察者の視点には憧れるんだ。
勢い、大事
バーバラ・ブレナンの新作が届きました。
7年間、ずうっと「出る出る詐欺」状態でしたが、ついに、です。
日本語版が出る予定は今の所ないので英語をちまちまと読み進めます。
イントロダクションで、
第4レベル=人間の感情の残渣があるレベルを扱う、って書いてある・・・
コアスター次元の話メインじゃないの〜!?
タイトルは「コアスターヒーリング」ってなってるやんか〜!?
目下、第4レベル案件で皮膚炎症が爆発している自分にはのっけから微妙なお知らせでした。
どういう展開になっているかまた楽しみにもなってきたね・・・。
炎症は徐々に良くなりつつありますが、
まだまだ普通の状態からは程遠いです。
第4レベル案件であることを裏付けるように、
お祓い効果の高い楽器を演奏しているとみるみるうちに普通の状態に近づきます。
先日も、パンパンに腫れて赤い顔で稽古をしていたら、
稽古の半ばには随分とましになって、お弟子さんもその変化を確認しましたよ。
筝のお祓い作用は強いです。
筝も神聖な楽器とされてきましたが、
「琴」は古代から儀式に用いられてきましたからね〜。
「埴輪・琴」でググるといっぱい画像が出てきます。
「琴をかき鳴らしてトランス状態になっている埴輪ちゃん」が有名です。
今日は恒例の合奏練習会でした。
ここのところのパターンは、
合奏練習+水素吸入、合間にコメダ。
合奏練習の後、
水素の予約時間までコメダでランチをしつつ読書をします。
で、
今日はこのバーバラの新刊を読み進めました。
勢いつけて読まなきゃ、英語で手一杯だから内容を忘れちゃうもん。
合奏練習では意外とたくさん吹けて、
雙調:入破、賀殿急、武徳楽、北庭楽、陵王、鳥急、酒胡子、胡飲酒破
黄鐘調:鳥急、拾翠楽、越殿楽
そろそろ柳花苑と颯踏もやらなきゃな〜。
逆風が吹きすさんでいる水素ですが、
アンチ水素の皆様、
残念なお知らせですが私の炎症はこれを取り入れることで今までにないスピードをもって回復しております。
第4レベル案件の炎症だった、ってのもあるけどね。
筝と篳篥の演奏
ありがたい歌詞の歌(目下練習中の『大和文』)を歌う
水素
これに加えて、
シーツを頻繁に交換
水晶を握って眠る
こういうお祓い生活で皮膚炎症に対応していますよ。
心配性だから
MacBookが新しくなったら今までスリーブカバーがぶかぶかになりましたので新調。
前のは本体ぴったしなのでシェルカバーをまとった状態だとパツンパツン。
おまけに本体の一部が露出状態だったために、
名神高速京都東インター入口で高速合流してきた輩を避けるために踏んだ急ブレーキで負傷・・・下取り価格2割減という憂き目にあいまして、
今回のはがっつり全身を覆うタイプを注文。
空港の保安検査所ではみなさん裸ん坊のMacを鞄から出して検査を通っているけど、
私にはあれができない。
傷がつくのって悔しいから。
心配性、というよりかはケチ・・・。
新しい子が来てからバックアップを真面目に取るようになったので、
外付けHDDやらUSBメモリを入れるポッケがついているを選ぶ。
もちろん、
色も好みのじゃないといかんからね〜、
ネットで探し倒したわさ。
話は変わって、
実は元・研究者の端くれで、
研究者時代の終わりころ、論文の作成のためにお邪魔した博物館バックヤードに別件でお邪魔しましたよ。
今回はお取引先に伺う設定です。
一応、博物館学芸員の資格はあるけど、研究の現場から離れて久しい。
意外と知られていないと感じるのだけれども、
学芸員に求められるのは研究能力。
これに加えて、
教育普及とか企画展示とかがあるけれども、
まずは研究できるかどうか、なんだわな。
展示は論文の可視化。
研究の成果が企画展示だ、と捉えて観てる。
一方で、
美術館、博物館には大学の研究現場よりかはずうっとたくさんの人が出入りするから、
そういう方々のと交流=教育普及にはコミュニケーション能力も求められると思う。
今回お世話になった若い学芸員さんも誠実で、
うっすら業界のことを見知っている者として安心した。
今回の訪問は学芸員としてではなく、
収蔵品の修繕に関わる外部の業者(の候補)として伺ったのだけれども、
研究と展示の実務の共存する場に関わることができてちょっと嬉しかったな。