輸出
恒例の公募展が終わった今の時期は練習の時間。
次の作品のための習作をするとき。
寒くなるころに次の作品にとりかかる。
そんななか、
何がどう転んだか海外のアートフェアに出品することになる。
絵の先生が参加するフェアのブースで日本人の参加者がないんだと。
先生は生徒のなかの現役芸大生にも声をかけたが、
イベントの性質上、作品が人手に渡る可能性がネックになって作品が集まらない
・・・「作品を売りたくない」って思う時期があるらしい。
自分の場合は現実化した、物質化した作品は既に「終わった」こと。
だから、人手にわたることに躊躇はない。
私のような素人の作品が海を渡って、
その土地の人の目に触れるなんて、面白い!・・・って思うのはこの次元にいるからかもね。
英文のプロフィールと顔写真と作品写真を今月中に入稿しないといけないので、
出品する作品を大急ぎで仕上げる。
元もと、この正月に余分に生じた休みを使って描いた作品をすすめる。
高校生のときに買った木枠にキャンバスを貼り直したものに描いた。
なーんにも決まらなくて、
なーんにも分からなくて、
絵描きで神職で歴史学にかかわる医療従事者になりたかったむちゃくちゃな時代に、
絶望的なきもちで取り組んだ作品の土台が、
20年くらいを経て海外のアートフェアに出て行く・・・面白すぎる。
こういうイベントに出す時のお作法をいろいろ教わって、
仕上がった作品にサイン。
基本、サインはカタカナ、日付は元号表記なのだが、
行き先も考えて、漢字+西暦表記に。
自虐的な気持ちではなく、
どんなDelusion であっても、そこの中にある人のことは思いやれるならそれでいいんちゃう?