そういえば・・・
泥棒に既に入られてしまったかのような部屋に泥棒が入ってから初めて、
練習のために当該部屋に入った。
いつものように動いてみると、
「あれ、これってこんなところにあったっけ?」
と思うこと数回。
まず、撥のケースの上に、三絃の糸を入れた箱がのっている。
私はこんなことしないな。
そのあたりには終わった演奏会の入場券が散乱していた。
わたしが散らかしたのか、
泥棒が散らかしたのかはわからない。
警察の鑑識さんの話によると、
缶やら引き出しを物色して小銭を持って行くパターンが多いらしいけど、
私の部屋にはそういう形跡はない、と。
そう、そこに行き着く間でに物が多すぎて諦めたのかもしれない。
もうひとつ、高価なものが部屋にあったのだが、
それも無事だった。
転売してもすぐに足がつきそうなものではある・・・かなり限られた人にしか需要が無い。
転用したところで印鑑くらいか。
しかし、
邪な意図をもって侵入された空間というのは、
なにやら気持ちが悪い。
私以外が入ることがほとんどない空間に、そういう存在が入ったこと。
空気が乱れてる・・・もともと部屋自体は混乱状態、カオスという言葉が似合うけど、
それとこれとは別よ。
綺麗にしておけば、泥棒が入ることもなかったかもね。
掃除は結界の設定でもあるから。
近所の人と警察さんたちの調べの最中に話しているときに、
そうやって1回入っておいて、盗聴器をしかける人もいるらしいよ、と言っている人がいた。
んー、そんなもの仕掛けても私の練習の音と独り言(「まちがえた」「難しーな」「もうつかれた、やめやめ」等)が聞こえるだけだ。
あんなに物が多いのに、
何一つ値打ちの物が無くって、
骨折り損のくたびれ儲けやねえ。