カンパリみかん

絵画と音楽とホメオパシーと放課後BBSHをつらつらと。基本は酔いどれ日記。

じわっとうれしいこと

筝と三絃の合奏(古典)をしていると、

 

「うー、いま合っていない気がするけど合ってるのか・・・合うてるわ!」

 

という瞬間にしょっちゅう出会います。

 

「今、合っていないようだけど、ちゃんとあそこで合うんだよね」

とわかりながら演奏していたり、

 

「今、相手はここでこうしたくて、2小節先ではこれくらいで収めたいんだな」

 

と推測してみたり。

 

これがハマるとじわっとうれしい。

 

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一方、

笙を吹いている時にはあまりそういうことが感じられなくて、

 

「主旋律担当と言われる篳篥と時々主旋律な龍笛さんからは置いてけぼりっぽい・・・

ほんなら、主旋律の側に行ってみたらより良い笙が吹けるんちゃう?」

 

そんな感じで篳篥を吹き始めましたが、

なかなか両側の持ち味を統合することができないでいました・・・篳篥龍笛で合奏している時は、筝、三絃の合奏の時と同じ感覚になるのに。

 

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そんな燻り期間を過ごすこと5年?

 

先日、自分が篳篥パートの時に

 

「結局は笙が曲を作っている」

 

ということを肌身で感じて、

 

今度は自分が笙を持った時に篳篥さんともう一回、話し合って、その結果を試してみました。

 

何をしていたかって、

突き詰めると「基本の吹き方」に忠実に従うようにしたってことなんですが、

合奏の中で「基本の吹き方」をキープするのは自分にとってとても勇気のいることだったのです。

 

そうやって逃げ腰になっていたのは、

 

自分が曲を作る!

 

っていう責任を負うことへの恐怖から生じていたんだ。

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自分の恐怖をとっ捕まえて同じ地平で対峙する。

 

そのことはとても怖いことで勇気がいる。

 

でも、

その「えいや!」

と飛び込んだ後にはじわっとうれしい瞬間がいっぱい待っているみたい。

 

 

物質と非物質の間

久しぶりに名古屋で展示を拝見してきました。


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シルクスクリーンの作品たち。

 

抽象画です。

 

「抽象画は苦手」

とおっしゃる方、大丈夫です。

 

私もかつては抽象画が苦手でしたが、

この方の作品はスッと入ってきました。

 

グイグイ押してくる感じがなくて、

その距離感が心地いいです。

 

作品の一群は、

エネルギーが非物質な状態から物質化する過程を見るようで楽しかったです。

かなりの作品数ですが、

大きな作品は額に入っていない分、圧迫感がないのでラクに見ることができました。

ご本人は「額に入れた方が収まりが良かったかな〜」

とおっしゃっていましたが。

 

好きな作家さんなので作品も持ってる、ていうかこれ↓はもらったんだった。

額装は自分。

セッションルームに飾ったりしています。

tsubakidoh.hatenablog.com

 

今日が初日で、会期はこの日曜日まで。

 

ギャラリーの情報はこちら↓

artnews.jp

 

場所は名古屋の伏見のど真ん中です。

地下鉄の駅からすぐで、

横浜銀行のビルの地下一階。

 

いいですよ、

とても楽しい。

早くもお引越し3回目

今年の6月に水耕栽培を始めたアボカド。

 

camparimikan.hatenadiary.jp

camparimikan.hatenadiary.jp

 

予想以上のスピードで大きくなっています。

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冬でもやたら暖かい職場で育てています。

 

1週間ほど見ない間にまたグッと大きくなってる。

 

ぼちぼち鉢とのバランスが悪くなって来たので植え替え。

あまり小さい鉢だと水切れの心配もありますしねー。

 

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鉢底ネットが完全に根っこに取り込まれている。

今までの鉢から出すとこんなにも根っこが巻いていました。

 

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全景。


 そして、植え替え完了。
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 水を欲しがるようなので保水性の高い土を使いました。

鉢底ネットは取り外すのを断念。

大きな根を傷つけそうだったから。

 

これでまた大きくなるね。

 

真に音楽を作るもの

合奏の時、

笙はずーっと和音を吹いています。

 

しかし、

一つの和音(合竹と言います)から別の和音に変わる時に、

同時に全ての指が動くのではありません。

 

前後の和音によって指はバラバラに動きます。

 

そうすることで他の管のフレーズの切れ目で笙の手移りが聞こえて来て、

次の音のための音程を示し、

メリハリのタイミングで拍子を決めることができるのです。

 

自分は笙吹きでもあるから、

笙の役割としてのこうした「一般論」は知っていました。

 

そして現実はまた違う、ということも。

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鳳凰の落としていった羽根のような雲

笙だけを吹いている時に、

三管(笙、篳篥龍笛)合奏でどうしても笙だけが置いてけぼりな感じが拭えないから、

とりあえず主旋律の篳篥の気持ちを知るために篳篥を吹き始めました。

 

そうすると今度は、

笙の音が気になって仕方なくなりました。

 

現実には自分の脳内で流れる笙とは全く異なる笙もある訳で・・・。

 

「そういう時は笙を聞かないで自分が好きなように吹けばいい」

 

と言われました。

 

でも、

元来が笙吹きなのでどうしても聞こえて来ちゃう。

 

結果、

常に不完全燃焼。

 

「?」マークが飛びまくり。

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今日は、

初めましての笙の方と篳篥本番でした。

 

今日の龍笛さんとは度々合奏の機会があって存じ上げていて、

その龍笛さんといつも一緒に吹いておられる笙の方。

 

本番の前にちょろっと「五常楽急」を一緒に吹いたら・・・

 

なにこれ・・・

 

楽しすぎるやん・・・

 

車で吹いて最初の2行はお互いにそろそろを吹いていました。

慣れて来た3行目あたりから楽しくなって、

あー

もう、ずっと吹いていたい。

 

本番に車で3巡くらい吹いた「越天楽」も楽しくて楽しくて。

 

「笙の流れに乗っかって吹いていればいいんだ〜」

 

っていう安心感。

 

篳篥が主旋律、と言われるけれども、

曲を作るのは笙だ。

 

篳篥は笙の作る構造をたどるだけでいい。

 

「次に必要な音をくれる」

「拍子を作る」

 

笙のポジションはそういうレベルで語れる役割を担っていない。

もっとハイレベルなものを負っている。

 

いつものリードで吹いていたのに、

「今日はよく鳴っていた」

と、今日の龍笛さん。

 

そう、

変なところで息をためなくても良かった分、吹き込めたのだと思う。

 

十分な間を取ることができないのは、

練習不足と肺活量への不安からかと思っていましたが、

笙に任せて吹けた今日はしっかり間を取ることができたし、

その上に息も十分にありました。

 

いかに、笙が大事なのか痛感しました・・・ああ、楽しかった!!

 

冗談にもほどがある

BBSHのYea3、1回目のスクーリングが終わりました。

 

授業の始まる前日入りでまずは買い出し。

 

今回は滞在先の近所にPublixというスーパーがあるのでとても助かります。

 

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ハロウィンシーズンだね。

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野菜、野菜!

スクーリング中は禁酒ですが、前日ならいいでしょ!

 

とワインを買い物カゴに投入。

するとレジで、

 

「ID見せろ」

 

と。

 

最初はどういうことかわからなかったのですが、

とりあえずパスポートを出したさ。

 

そう、

未成年かどうかを確認したらしいのです。


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オイオイ、

フロリダ州でアルコールを購入できるのが何歳からかは知らんが(飲酒は21歳かららしい)、

どっちかというとその年齢の倍の方が近いぞ・・・

 

若く見られた、と喜ぶいうよりかは、

幼い見てくれなんだということにショックを受けたわ。

 

日本人の海外旅行エピソードでときどき聞くけど、

まさか自分の身に起こるとは思ってもいなかったな。

 

撹乱する

両刀使いです。

 

楽器のことね。

 

雅楽は基本の三管(笙、篳篥龍笛)の中から一つを選んで、

そればかりに専念するのが王道らしいです。

 

何かに集中するのも大事だよね。

 

しかし、

私の場合は邪道なので笙と篳篥を吹きます。

 

「おこと」をやっているとさ、

筝も三絃もやって当たり前、というか、

両方できないと師匠にはなれない。

(それ以前に、

どっちかだけだと曲を習得するのが難しい。)

 

そこへ大概、

17絃が加わるし、

場合によっては胡弓も。

 

両刀使いどころの騒ぎじゃない。

 

だから違和感ないんですが、

業界が違うわい!

って言われたら身も蓋もないね。

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最初に笙を吹いていて、

篳篥の気持ちが知りたい、と思ったのがきっかけで篳篥の講習に参加するようになって、

今では立派な両刀使い。

 

この神社での奏楽の時は笙、

あの神社では篳篥、ってのが自然にできて来ているけれども、

今日はそれがイレギュラー。

 

いつもは笙でお邪魔しているところで篳篥

 

入場と一般玉串奉奠が長い。

 

全く、私の好みで曲を決めてもらったのですが、

いざ本番になると、

リードがぱっかーんと開きすぎで息が保ちそうになく、

結果拍子ツッコミ気味の演奏があったり。

 

普段は龍笛さんの右側に座ることが多いので、

龍笛の音が直接飛んで来ることはない。

 

それが、

今回は龍笛さんの左側。

ビュンビュン音が飛んでいきて耳が痛いくらい。

なのに、音がわからない。

音程も拍子も。

 

最後の本命・蘭陵王はなんとかいつも通りに吹けていたらしいです。

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1巡半して、

ちょっと速くなりすぎたからゆっくり吹きたいね〜

とテンポを抑えたら、

そこまでの

春鶯囀颯踏1巡とちょっと、

 

賀殿急1巡とちょっと、

 

武徳楽1巡とちょっと、

 

が効いて唇がプルプルしてきて、

危うくメれなくなりそうになったわさ。

 

はー・・・危なかった。

収まっているなら良し、としよう

いくつか奏楽でお邪魔する神社があるのですが、

不思議と神社によって持管が決まっています・・・両刀使い(笙と篳篥の)だからさ〜。

 

で、

たまにメンバー構成によっては、

いつもとは違う管を持つことになるんだな。

 

その場合、妙に緊張する。

 

この秋の大祭もひとつ、そういう機会があるので、

合奏練習会の今日は念入りにやりましたとも!

 

そう、

今回は「いつもは笙だけど今回に限っては篳篥」のパターンという、緊張するやつ。

 

地歌だと筝でも三絃でも、どんな場所であってもそう緊張度は変わらないけど、

篳篥って本番回数も練習時間も多いのに、

どっかで他の楽器より緊張するのね・・・最も緊張するのは17絃ですけど!

 

レアな篳篥本番は私の好きな曲を式次第に合わせて吹くことにしてもらいました。

 

今日の合奏練習はその曲を含めて9曲。

 

壱越調:春鶯囀颯踏、同入破、賀殿急、武徳楽、迦陵頻急、酒胡子、胡飲酒破、蘭陵王、北庭楽、新羅陵王急

 

休みなしで90分。

 

本番には春鶯囀颯踏と蘭陵王が入っています。

長くかかる献饌と一般玉串奉奠に吹く予定。

 

今日、吹いてみて、入破もいいな〜、なんて浮気心がうずうずしています。

下無と勝絶がカチっと変わるところとか、

いい感じで雙調が入るところがいいんだよね〜。

 

颯踏は合奏の妙!って感じでこれまた捨てがたいのだけれども。

 

合奏大会の後、その足でに地歌の方の稽古へ。
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運転する時もネパールカイヤナイトのリングに惚れ惚れするよ〜。

 

自然光が当たると一層、美しい。